ボク「ちょっとトイレ行ってくるので、患者さん見といてもらっていいですか?」
先輩Ns「ハ?あんた今日トイレ何回行った?」
ボク「ちょっとお腹の調子悪くて」
先輩Ns「みんな行きたくても我慢してるんだから、あんたも我慢しなさい」
こんな場面よくありますよね?
ないですか?これはウチの病院だけのかなり特殊な環境のようです。
でも看護師なら忙しく走り回ってるせいで「自分のトイレは後回し」
後回し、後回し、後回し
気付いたら今日2回しかトイレに行ってないということはよくあると思います。
切迫性失禁しそうになったことも何度か経験済み。
12時間の勤務中にトイレに行けるのがたったの2回だけってかなりヤバい職場ですね。
たくさんの看護師さんが同じようなことをツイートしてるので全国的に起きてるあるあるのようです。
看護師ってホントに尊い仕事だと思います。自分がトイレに行きたいのを我慢しながら人のトイレ介助をするんだから。ナイチンゲール先輩も感動してることでしょう。
せめて「トイレぐらい自由にいかせてよ」と叫びたくなるものです。
もちろんご存じだとは思いますが、尿意を我慢しすぎると失禁や膀胱炎の可能性があるので危険です。
そんな百害あって一利なしな状況で困っている看護師のために、なぜトイレに行けないのか?原因と解決策を紹介します。
これでもうトイレに行けないという悩みから解放されます。
目次
世界中のトイレ行きたいのに行けなくてお困りナースたち
トイレに行けない看護師はたくさんいるようです。みなさんがどのような体験をしているか見てみましょう。
妻も重いタイプなのでよくわかりますが、生理の時にトイレに行けないのは本当に大変そうです。
病棟によっては一瞬抜け出すことも困難なところもあるなんて。ルールから変えなければいけない問題です。
「看護師として言うけど、踊ってる時間なんてないから。食事とかトイレに行く時間がない日もあるから。」
感染病棟の看護師さんはオムツをつけて働いてる。最初に見た時に言葉を失いました。こんなに現状は差し迫っているなんて。
思ってる以上に多くの看護師さんが同じ問題を抱えて、深刻に悩んでいることがわかりました。
看護師が仕事中にトイレに行けない原因
ではなぜ看護師は勤務中にトイレに行けないのでしょうか?
考えられる理由を解説していきます。
忍耐という体育会系のノリが蔓延している
冒頭でも書きましたが、ボクが衝撃を受けたのはトイレに行けないことではありません。
人がトイレに行ってる回数を数えている人がいたということです。
トイレに行くとその人も分の患者も、担当することになるので負担が増える感じがあるのはまだ理解できます。
しかし、人が何回トイレに行ったか数えますかね?普通ではないです。
同僚なら「トイレよく行ってるけど、お腹大丈夫?」ぐらいの気持ちはないのかな。
それよりも他のスタッフが我慢してるのになぜお前は?という体育会系の風潮のせいでトイレに行けない看護師はとても多いのです。 残業したのに支払われなかったりブラックな経験もたくさんしました。
>>3万円のはどこへ?看護師で残業代がでないなら働く意味なし
よく考えたら病棟は序列がしっかりついていますから、そのようなことがあっても不思議ではありません。
こういう暗黙のルールがあるので、先輩の許可なくトイレにでも行こうものなら村八分にされるのは目に見えてます。
他にも看護業界ならではのしきたりは失敗談…有給休暇を2週間分も残ったまま退職する看護師にはなるな!をご覧ください。
こんな場合は先輩に知らせずにトイレに行くしかありません。詳しい方法については後述しますね。
看護師がトイレに行けないのは大きなリスク
忙しい・忙しくないの感じ方にはかなり個人差が出てきます。
例えば同じ仕事量を与えられても、新人と10年目の看護師では感じ方が全く違うでしょうし、自然なことです。
特に経験が浅いうちは「ここを逃すとトイレに行けないかも」というセンサーが働きにくいかもしれません。
- 先輩に頼まれたことは早く済ませないと
- 医者が急にガーゼ交換したいって言ってる
- 転倒リスク高い人が歩き出してる
こんなことがあると気が休まりません。そして看護師の1日はこれの連続。
経験値の差はどうすることもできませんが、考え方はどうでしょう?
トイレに行って戻ってくるのにかかる時間はせいぜい5分ぐらい。
マズローの生理的欲求でもかなり根幹的なものを押しのけるほどの仕事はありません。
尿意の我慢のし過ぎは集中力を欠くことにもつながります。
大真面目に、医療ミスを防ぐための1歩目としてトイレに行くことは大切なんです。
トイレに行けない雰囲気で働く看護師がとれる秘策
最終的な結論を書くと「とにかくトイレに行く」。でもそれができないから困ってるんです。
急に病棟のトイレに行くなという雰囲気を変えることは難しいかもしれませんが、実践的な方法を解説します。
病棟から離れた時に一緒に済ませる
先輩が常に目を光らせているような体育会系の病棟では、誰かの目がある時にトイレに行くのは難しいかもしれません。
誰がどこで見ているかわからない。
そんな時には外に出るチャンスを生かしましょう。
検査
転棟
リハビリ
検体出し
薬の受け取り
これらの抜け出せるタイミングを最大限に活かさないわけにはいきません。
少し余計に時間はかかるかもしれませんが
「担当の人が忙しくてなかなか申し送りができなくて」という言い訳があると、それ以上詰め寄られることもありません。
他のスタッフもあなたが外に出ることを理解しているので違和感なくトイレに行けます。
水分を飲む量を調整する
水分摂取量低下→脱水→尿量減少はトイレに行く回数を減らすための王道中の王道です。
もちろん体に良くないことは知っていると思うので、支障が出ない程度に調整する必要はあります。
夏場は特に清拭、シャワー、をしていると地獄のような環境なので注意が必要です。
目の前にトイレがあるのにできない。
そんな状況を避けるため、ボクは日勤の日は朝からあまり水分を取らずドライ目に仕上げてから出勤していました。
「仕事中にトイレに行けない」という意識を変える
忙しいから自分のトイレは全ての後にしなければならない。
このような固定観念を少し違う角度から見るという方法も意外と役に立ちます。
急変などの「どうしても」な状況は1時間ごとに起こるわけではありません。つまり5分のトイレ休憩にはいつでも行けるのかもしれません。
確かにやることは山積みです。
急な転棟、緊急入院
1時間ごとのバイタルサイン
鳴りやまないナースコールや電話
しかしどう考えてもトイレに行けないほど仕事を詰め込む必要はありません。
周囲の目が気になるのは仕方ありません。しかし「みんなトイレに行くんだからお互い様」というスタンスを持つぐらいは新人であったとしても許されるべきです。
この辺の対人関係のあり方は、個人の経験などでかなり違ってくるのでこちらの人気の本から興味深い学びがあります。

ボクが特に気に入った考え方は
言い訳を探して物事をやらない人は、「本気になれば出来る」可能性をずっと残しておきたいのです。なぜなら失敗した時の自分を見るのが怖いから。
- 忙しくてトイレに行けない考え方
- 先輩に見張られてトイレに行けない縦の関係
- それを受け入れている自分
どれも変えられるという事を学びました。
ちなみに現在はよっぽどのことがない限り、行きたいときにトイレに行っています。
年齢を重ねて「トイレに行くな」と言われても「ここで漏らしてやろうか」と冗談で先輩にも言い返せるようになったので、今となっては昔の話になりました。
オーストラリアでは「トイレに行くな」なんて言う人はいません。
少しでもトイレに行けなくてお困りの看護師さんの役に立てれば幸いです。