- オーストラリアでアシスタントナースにどうやったらなれるの?
- 実際に働いてる人の話を読みたい
- アシスタントナースはどのぐらい稼げるの?
オーストラリアでアシスタントナースになる方法探しても、実際に働いている人が解説している記事を見つけるのは大変です。
ボクは日本で看護師として5年間働いた後オーストラリアに留学。アシスタントナースとして介護施設に就職しました。現在は系列の施設で看護師として働いていています。
この記事で「経験者のリアルな声を探している」あなたに向けてオーストラリアでアシスタントナースになる方法、給料や必要な資格などをまとめています。
この記事にはアシスタントナースの基本情報がすべてそろっているので、これ以上情報収集に時間を費やす必要はなくなります。
日本の介護福祉士とオーストラリアのアシスタントナースの違いを表にまとめてみました。詳しくは本文を読んでください。
国 | オーストラリア | 日本 |
必要な資格 | Cert III in Individual Support | 介護福祉士 国家資格 |
役割 | 身体介護 生活支援など | 身体介護 生活支援など |
業務内容 | 日常生活の介助 条件付きで医療行為 | 日常生活の介助 |
働ける場所 | 病院 介護施設 施設派遣など | 介護施設 訪問介護 デイサービスなど |
平均年収 | 約$624,000 (約600万円) 2023/1月時点 | 約346万円 |
キャリアアップ | 准看護師EN 正看護師RN | 実務者研修 社会福祉士 ケアマネージャー |
Seek:Assistant in Nursing salary
オーストラリアのアシスタントナース≒看護助手≒介護士
オーストラリアでアシスタントナースとは、看護師をサポートする役割のスタッフで「日本の介護士」と同じような職業です。
アシスタントナースは看護師の指示で利用者のケアを行い、患者の様子を観察、記録、報告するのが主な仕事。利用者の移動、配膳など生活に必要なほとんどの手伝いをするのも役割です。
施設によっては利用者への薬剤の投与や、血糖測定など一部の医療行為が行えるのは日本との大きな違いになっています。
ちなみに英語では「アシスタントナース・Assistant Nurse」ではなくAIN(Assistant in Nursing)やPCA(Personal Care Assistant)と呼ばれています。その他にも
- PCW (Personal Care Worker)
- PSW (personal Service Worker)
- DCW (Direct Care Worker)
オーストラリア国内でも地域や施設によって名称が変わるので少しややこしいですが、業務内容は同じなので安心して下さい。
シドニーやその他の地域ではAIN、ボクが住んでいるメルボルンではPCA・PCWと呼ばれています。
「アシスタントナース」は留学エージェントが呼び始めて広まっているようです。きっと簡単にイメージしてもらえる名前だからでしょうね。
名前が似ているので勘違いしてしまう方がおられますが、看護師ではありません。似ていますが全く別の資格なのでご注意ください。
この記事ではわかりやすく説明するために「アシスタントナース」で統一します。
オーストラリアでアシスタントナースになるメリット・デメリットは?
ボクが感じたオーストラリアでアシスタントナースになるメリットは5つあります。
- 給料がいい
- 安心して働ける環境が整っている
- 機械を使った移乗で身体の負担が少ない
- 看護師にキャリアアップできる
- 海外で就職した達成感と自信がつく
給料がいい
オーストラリアのアシスタントナースは、日本食レストランやカフェなどワーホリでよく就く仕事に比べて時給が高く、開始時で約$25~$30(約2,300~2,700円)です。オーストラリアでは月給よりも時給換算で給料を比較することが多いです。
ボクはアシスタントナースになったことで生活が安定しました。働き方によっては日本で看護師をしているよりも手取りが高くなるのは魅力的ですね。
安心して働ける環境が整っている
オーストラリアは労働者の権利に厳しい国です。労働条件やスタッフの保護など様々な面で労働者が保護されているので安心して働けます。
- 休憩は確実に取れる
- 基本的には残業がない
- 体調が悪いときに休みやすい
- 有給で1カ月間旅行することも可能
- いじめやハラスメントがなく、お局も少ない
日本ではこのような当たり前な労働者の権利が守られていない職場が多いので、日本人にとっては働きやすい環境だと感じるでしょう。
機械を使った移乗で身体の負担が少ない
オーストラリアでは介助が必要な利用者の移乗には機械を使用することが義務化されています。これによりアシスタントナースが体を痛めるリスクが低減され、日本よりも遥かに安全に働けます。
日本では患者の移乗で腰を痛めることがよくありますが、オーストラリアで働いてからはほとんどありません。
しかし日本人と比べると体格の大きな人が多いのも事実です。「時間がないから。ちょっとぐらいならいいか」と気を抜いているとケガの原因になります。
看護師にキャリアアップできる
オーストラリアで看護師を目指す人にとってアシスタントナースの経験は看護師へのステップアップに役立ちます。
ボクはアシスタントナースとして働いていた介護施設で看護師として働き始めてスムーズに就職できました。
また看護師がどのような働き方をしているかを近くで見られるのは将来の役に立つでしょう。
- 看護師と患者
- 看護師と医師
- 看護師と上司
この国でどのように看護師として振る舞うべきか学べるのは貴重な体験です。
※看護師になるには専門のコースに通う必要があります。全く別の資格なのでご注意ください。
海外で就職した達成感と自信がつく
アシスタントナースの資格を取得し海外で初めて就職したことで大きな達成感と自信を持つことができました。英語を話しながら地元の企業に就職できることは嬉しかったです。
あなたにとっても新しい文化や環境に触れることができ、色んな国の人とも出会えて自己成長につながる貴重な経験になると思います。
ここまではメリットを5つ紹介しましたが、もちろんデメリットもあります。
アシスタントナースになる条件が難しい
オーストラリアに移住するだけでも大変なのに、アシスタントナースになるには資格が必要でもちろん授業料もかかります。
英語の学習が必要なことも日本人にとってはハードルが高いですよね。しかし英語が苦手だったボクも時間をかけて戦略的に進めることでアシスタントナースになれました。
有料部分では英語力ゼロからの学習方法を詳しく解説していますので安心してください。
異国で働くストレス
日本で看護師だった人がアシスタントナースになると「日本では看護師だったのに」と役割に疑問やジレンマを感じることもあります。
またアシスタントナースはチームで働くことが多いので、仕事中に同僚とのコミュニケーションが必要不可欠。
しかし日本人よりもまじめに働く同僚は少なく、彼らの働きぶりに不満を感じることもあります。
日本での看護師の仕事が好きな人や誇りを持っている人にとってアシスタントナースとして働くことに焦りやストレスを感じるかもしれません。
日本より利用者のクレームが多い
利用者の中にはアシスタントナースの対応に不満を持ちクレームを言う人もいます。オーストラリアでは患者の権利を尊重するために利用者からのクレームにはしっかりと対応することが求められます。
しかし問題はその件数です。日本人は我慢強いようで、些細なことなら声を上げることはあまりありませんが、オーストラリアでは小さなことでもクレームをつける人が多く、対処に精神的な負担を感じることがあります。
アシスタントナースになるデメリットはありますが、給料の高さは日本の介護士、看護師さんにとって魅力的でしょう。
アシスタントナースの給料・年収はどのくらい?
働き方によって大きく変わりますが、オーストラリア政府の発表でアシスタントナースの給料は平均的な週給は$1,382です(正社員、税前)つまり、
週給:$1,382(約12万4,000円)
月給:$5,500(約49万5,000円)
年収:$660,000(約594万円)
($1=90円換算)
厚生労働省によると日本の介護士の平均年収が約353万円なのでオーストラリアでアシスタントナースになると年収が250万円程度高くなります。
またアシスタントナースになる人は日本の看護師が多いので比較しておくと、日本の看護師の平均年収が498万円なので、アシスタントナースは約100万円年収アップが見込めます。
実際にはオーストラリアの方が物価が高いので正確には比較できませんが、体感ではオーストラリアで働いている方がお得感があります。
オーストラリア政府の統計によると2019-2020年の全体の平均年収が$52,339(約470万円)なので中の上といったところでしょうか。
少し前に「ワーホリでアシスタントナースになると稼げる」というのが流行りましたが、しっかり稼ぎたい人にもおすすめの職業です。
ボクは留学当初、英語が話せず時給$12の日本食レストランで働いていて、学費などの高さから苦労していましたがアシスタントナースになってからは経済的に少し楽になりました。
これから来る人もアシスタントナースになってどんどん稼いでほしいと思います。
アシスタントナースで1カ月80万円稼ぐのは可能?
少し前に「オーストラリアで出稼ぎすれば儲かる」というトピックがニュースになりました。オーストラリアで寿司職人や農業従事者になればかなり稼げるという主旨のニュースです。
そしてアシスタントナースとして働くことも同じように稼げると報道されていました。ボクも気になったので「どのくらい働けばアシスタントナースで1カ月で80万円稼げるのか?」考えてみましょう。
テレビに出ていた女性は他の仕事も同時に行っていたとのことですが、ややこしいのでアシスタントナースの仕事だと仮定します。
- カジュアルポジションで時給$30(正社員より時給25%UP)
- 人手不足で1日2シフト働く(8時間x2の最も長いもの)
- 土日もガッツリ働ける(人気シフトなので非現実的…)
- 平日4日間と土日のハードワーク
このぐらい働けば86万4,000円(税前)になりニュースの通り月給80万円を超えました。
ここからさらにコロナ手当や午後勤務手当、人手不足による残業などを考慮すると更に増える可能性はあります。
しかし1日16時間労働、週6日勤務。あなたなら可能ですか?ボクは無理です。細かい働き方は報道されていませんでしたが、ニュースになっていた女性もかなりの激務をこなしていたと想像しています。すごいです。
このように計算上では1カ月で80万円を稼ぐのは短期的な「出稼ぎ」は可能かもしれませんが、長期的に継続するのは難しそうです。
アシスタントナースになるために必要な3つの条件とは?
単純に「アシスタントナースになる」だけであれば資格学校に通うだけですが「オーストラリアでアシスタントナースとして働き続ける」にはもう少し条件が加わってきます。
オーストラリアに滞在するためのビザ
まずオーストラリアに滞在・労働するには政府の許可が必要です。
それが「ビザ」と呼ばれるものでアシスタントナースになるためには労働するための「ワーキングホリデービザ」または「学生ビザ」と呼ばれるものが欠かせません。
他にもビザの種類はありますが難易度の高さを考えるとこの2つが現実的です。
資格学校に入学するための英語力
入学条件は学校によって違いますが、多くの場合はIELTS5.5のスコアをもっていること。
個人的な感覚では「日常生活は何とかできるけど、込み入った話にはついていけない…」というレベルでしょうか。
英語に不安がある方もいると思いますがボクも最初は「義務教育で普通に英語を勉強した程度」のレベルでした。これから勉強を始める方も時間をかければ可能ですので安心してください。
働くための資格(Certificate III in Individual Support)
オーストラリアでアシスタントナースになるには「Cert III in Individual Support」という資格が必要です。
これは私立の資格学校やTAFEという公立の職業訓練学校に通うことで取得できます。
TAFEでは約6カ月間の座学と120時間の実習が必要なのでしっかりと知識と経験を積むことになります。経験のない人でも卒業するころには自信を持って働き始められるでしょう。
アシスタントナースに年齢制限はあるの?
アシスタントナースに年齢制限はありません。実際にボクの同僚にも50代で資格を取った人や、70代で現役バリバリ働いている同僚もいます。(すでに永住権を持っている人)
日本のように履歴書に年齢は書きませんし面接でも聞かれません。年齢、国籍や性別ではなく判断基準は本人の経験と能力だけ。この意味でオーストラリアのアシスタントナースに年齢制限はありません。
しかしこれには上で説明した「労働できるビザを持っている」という条件があります。その1つのワーホリビザには30歳までという制限があるので多くの日本人の場合、実質的には30歳が年齢制限になります。
アシスタントナースになる条件がわかったところで、実際にどのように手に入れればいいか確認していきましょう。
アシスタントナースの資格の取り方とかかる費用は?
アシスタントナースになるための資格「Certificate III in Individual Support」を取るための学校の例としてシドニーにあるTAFE NSWのCertificate III in Individual Support (Ageing)コースを見てみましょう。
TAFEとは、オーストラリアにある公立の職業訓練機関です。様々な職業に必要なスキルや知識を身につけることができます。大学進学前に職業教育を受けたい人や、既に働いている人がスキルアップのための学校です。
- 期間:6カ月間
- 実習:120時間
- 学費:$8,170
キャンパス:Newcastle, Port Macquarie, Meadowbank, St Leonards, Ultimo, Castle Hil, Kingswood
カリキュラムは次のようなもので、日本での看護師経験があれば問題がない内容だと思います。
- 安全なケアの実施
- 解剖学の知識
- コミュニケーションと仕事
- 対象への日常ケア
- 自立と福祉のサポート
- 安全で倫理的に仕事をする
- 様々な対象にケアを提供す
このような勉強を終えれば資格をとって働けますが、実際にどのような1日になるのか仕事の流れを見てみましょう。
アシスタントナースの仕事内容は?
介護施設で働くアシスタントナースの業務内容は、主に利用者の生活の介助です。具体的には下のような業務が含まれます。
- 利用者のケア:清掃、着替え、排泄、移動などの手伝い
- 看護師の補助:看護師の医療行為を補助
- 記録:健康状態の記録、報告
- コミュニケーション:利用者、家族、看護師と情報交換
- 緊急時の対応:看護師に報告、緊急時の補助
もちろん職場によって少しずつ違いますが、基本的には看護師の指示のもと利用者さんの生活を支えるのがメインです。
施設によっては希望すれば与薬や血糖測定など、日本の介護福祉士が行わないこともしますが、事前にトレーニングをしてから実施するので自信がない方も安心してください。
1日の仕事の流れ
アシスタントナースのシフトには4時間の短いものから8時間の長いシフトまでありますが、ここでは8時間のシフトの流れを経時的に見ていきましょう。
- 07:00 申し送り
- 07:15 シャワー介助、更衣介助、移動介助
- 08:00 朝食介助
- 08:30 シャワー介助、更衣介助、移動介助
- 10:00 モーニングティー提供
- 10:30 休憩(15分)
- 11:00 移動介助
- 12:00 昼食介助
- 13:00 休憩(30分)
- 14:00 排泄介助
- 14:30 アフターヌーンティー提供
- 15:00 勤務終了
基本的な業務は日本と大きく違いませんがおやつの時間が2回あることや、入浴の代わりにシャワーだけなのもお国柄です。
現在の求人状況と今後の予測
アシスタントナースの需要は高いです。特にコロナ中は人手不足で大変でした。ほぼ毎日のようにスタッフ不足でシフトを回しているので人員不足は現在(2023年4月時点)でも回復していないように感じます。
政府が発表した雇用の見通しでは2021年に266,900人いたアシスタントナースは2026年には341,800人にまで増加すると予測されています。
これは高齢社会の日本と似ていますね。医療・介護業界が盛んなオーストラリアでは就職先・仕事の選択肢が多くキャリアアップの機会も多いのが特徴です。
オーストラリアは労働力をボクたち、移民に頼っている部分が大きいので今後も需要がなくなることはないでしょう。
またオーストラリア国内で移動する場合でも各地に介護施設はあるので、1度資格を取って経験を積んでしまえば職探しもそれほど難しくはないでしょう。
アシスタントナースの資格で働ける5つの職場
アシスタントナースは介護施設だけではなく他にも色々な場所で働けるのがメリット。ボクも派遣で働いていたので紹介します。
- 介護施設
- リタイアメントビレッジ
- 認知症専門の介護施設
- 病院のアシスタントナース
- 病院で不穏患者の観察
介護施設
オーストラリアのアシスタントナースが1番多く就職先として働いているのが介護施設です。
リタイアメントビレッジ
リタイアメントビレッジは定年退職した高齢者のために設計された住宅が集合した施設。町の1区画すべてに高齢者の方が住んでいるようなイメージです。
居住者のニーズやライフスタイルをサポートするために施設内で医療サービス、交通サービス、社会活動などが提供されるのが特徴です。
アシスタントナースは家事や洗濯、食事の準備など、日常生活の補助をします。
認知症専門の介護施設
認知症の症状が進み一般の介護施設に適応できない場合に入る施設があります。業務の内容は全く同じでも対象の状態次第でかなり大変な仕事です。
ボクも何度か働きましたが精神的にツラかったのを覚えています。
病院(アシスタントナースとして)
一般の病棟に配属され清拭やベッドメイキングや移動の補助をしていました。仕事の内容としては介護施設とほとんど同じですね。
実際に看護師と一緒に働くと病院がどう機能してるかわかったので貴重な経験でした。オーストラリアで看護師になりたい人にとってはやってみる価値ありです。
病院(不穏患者の観察スタッフとして)
「病院の不穏患者に付き沿う」という仕事がありました。日本では看護師の仕事の1つですが、オーストラリアでは患者の安全を守るためにアシスタントナースを1人つけて安全を確保します。
ボクが見守りについた患者さんは比較的落ち着いていたので本当にただ座って観察しているだけ。「これでお金貰っていいのかな???」とソワソワしてました。
周りを見ると中にはスマホを触ったり、雑誌や新聞を読んでる人もいて「仕事中にスマホって日本ではありえないな」とカルチャーショックを受けました。
何度かやってみて割のいい仕事だとは言えますが、やりがいは全く感じませんでした。
このようにアシスタントナースとして仕事をしてきたボクですが、色んな体験を通してかなりメンタル的に追い詰められることになりました。
【体験談】アシスタントナース時代に受けた3つのカルチャーショック
アシスタントナースを始めるまでは日本人以外の人と働くことはなかったので、いい意味でも悪い意味でもショックを受けました。特に印象的だったものを紹介します。
言葉の壁は思った以上に高かった…
英語で働くというのはボクが想像していた以上に難易度の高いことでした。ボクがアシスタントナースとして働き出した初日のこと。
同僚のアシスタントナースが話しかけてきているのに何を言っているかほとんど聞き取れません。
「これはさすがにヤバい…会話ができなきゃミスる」と思って何度も聞き返しながらコミュニケーションをとっていました。
日本の看護師経験から、やるべきことは何となくわかるのに言葉が通じないので正確に理解できない怖さが常に付きまとっていました。
IELTS5.5がTAFEに入る基準ですが、正直それだけでは充分に利用者や同僚を理解して効果的なコミュニケーションがとれるかは疑問です。アシスタントナースになった後も継続的な勉強が必要だと強く感じました。
ボクの場合は看護師になるつもりだったので、いい機会だと思い積極的にコミュニケーションを取り「働きながら英語も勉強できる」といういい環境を作れました。
同僚が働かなくて、やるせない。。
日本人はよく勤勉だと言われますが、これは真実です。ボクも働き出してしばらくは同僚の働きぶりから「やる気がない。もっと気を配って働いてほしい」とイライラしていました。
- ちょっと空いた時間があれば喋ってる
- ダラダラ仕事をしている
- やったとしても中途半端
こんなこと日本では考えられませんよね。同僚全員のことが嫌いでした。しかし、ある時ふと気がついたんです。「ここは日本ではない」ということに。
なぜちゃんと働かないの?これは日本人のルールに彼らを当てはめていただけで、自分の価値観を押し付けていたんですね。オーストラリアではオーストラリアの働き方があることに気付いた瞬間でした。
もちろん仕事に問題がでるほどの働きぶりならしっかりと対応しますが、最近では「多少のことは考え方が違うから仕方ない」と思えるようになりました。異世界では諦めも肝心です。
【働くならオーストラリア】労働環境は日本より快適
もちろん上のような悪いことばかりではありませんでしたよ。
オーストラリアで働いていて良い意味でショックを受けたことは「日本よりも働きやすい」ということです。
日本では職場で怒られることはよくありますがオーストラリアではありません。怒って何かを強制することはリーダーとしての指導力に問題があると取られるようです。子どもが思い通りに出来なくて駄々をこねているように受け取られるとか。
スタッフは院内教育のおかげでハラスメントなどの意識・知識もしっかりしているのでいじめや嫌がらせなどありません。もちろん嫌味な人がいるのはどの職場でも同じですが…
日本ではサービス残業なんて当たり前ですがオーストラリアではありません。定刻になったらみんなササっと帰ります。残業というより終業5分前から荷物を用意するぐらい。利用者の急変などよっぽどのことがない限り定時で終わります。
介護施設のシフトは朝、昼、夜の3交代制。雇用形態は正社員、パートタイム、カジュアル(オンコールの様なもの)といった働き方から選択できます。あなたと雇用者との同意でシフトが組まれるので自分の都合に合わせた働き方ができるのも良いですね。(シフト制度に関しては施設によって違うので注意してください。)
服装や外見についても緩いのが特徴的。日本の職場、特に病院では身なりを整えることにとても厳しいので大きく違います。マニキュア、髪の色、ピアスにタトゥーなど厳しいルールはありません。もちろん激しすぎると注意されると思いますが日本に比べて緩いというのが現状です。
ボクはオーストラリアでのんびり働いている方が性に合っているのでしばらく日本に帰ることはないかなぁと思っています。
ここまで読んでくださった方には基本的なことは説明したので、少しギアを上げて詳しい話をしていきましょう。
ここからは有料になりますがボクの体験談と試行錯誤をふんだんに盛り込んで「アシスタントナースになるための攻略方法」をお届けします。