ホームステイは新しい環境に身を置くとても貴重な経験です。でも新しい場所、人、言葉に囲まれると大きなストレスや不安を感じることもあります。
特にホームステイ先でどのように時間を過ごすかは悩みますよね。もしあなたが今ホストファミリーとの関係を築くのが難しくて部屋にこもりがちになっているなら、ボクと同じタイプかもしれません。
この記事ではホームステイで「部屋にこもる」理由とそれがもたらす問題、そしてボクがこの状況を乗り越えた具体的な方法について説明します。この記事を読むことであなたのホームステイがもっと充実した経験になると願っています。
ホームステイで「部屋にこもる」を乗り越えた体験談

「海外に来てまで引きこもるわけないだろ」と思っていませんか?でもボクは実際にホームステイ先でふさぎ込んでいた時期があったんです。この「部屋にこもる」という状況がどんなものを指すのか、ふんわりとしかイメージが湧かないかもしれません。具体的な例を挙げてみます。
オーストラリアに留学してきて初めてホームステイをすることになりました。英語は学校で勉強してきましたがまだまだ自信がありません。外国人と話した経験なんかほとんどない。しかしオーストラリアでいきなりその日がやってきます。遠く離れた国、知らない文化と言葉、そして見ず知らずのホストファミリーの家に到着しました。
ちなみにボクが滞在していたのは女性が1人で留学生を受け入れていた家です。ホストマザーはいい人そうだし、家も快適そうです。でも何だか気まずい。英語も話せないので何を話したらいいのかさえわからない。もともと人見知りなので日本語でもあんまり人と話すのは得意な方ではありません。
食事のマナーもちょっと違うし、どうしたらいいのかわからず、結局自分の部屋に引きこもる時間が多くなってしまいました。なぜかというと自分の部屋は安全な場所で誰にも邪魔されず何も心配することなく過ごせまるからです。
始めの数週間は頑張っていたんですが、心のエネルギーが切れたというか「色々面倒だから1人になりたい」と感じ始めました。それから部屋にこもって1日中日本語でYoutubeを見てました。
ボーっと朝から晩まで見てると「このままじゃヤバいな」と思い始めてくるんです。「さすがにオーストラリアにまで来て引きこもってるのは良くない」と。思いっきり引きこもったのが良かったのかちょっとやってみようという気持ちが沸いてきたので少しずつ行動に移すことにしました。
部屋にこもるのはよくない!脱出するために何をしたか
ここで重要なのは部屋からどうやって脱出するか、その方法を見つけ出すことです。そのためにはまず自分の恐怖を受け止めて、それを克服するためのステップを踏む必要があると考えました。せっかくオーストラリアに来たのに逃げていても仕方ないと気持ちを切り替えられたんです。
人に話を聞いてもらう
最初に取り組んだことは自分の感情を認識し言葉に出すことです。毎日のように妻とスカイプをしていたので愚痴を聞いてもらってました。
妻を日本に残してオーストラリアに留学した理由はこちらの記事でまとめています。
妻と話しながらオーストラリアでメンタルがやられていることを話しているうちに、なんとなく心の踏ん切りが付いたように思います。そういう意味ではやはり誰かに話を聞いてもらうのはとても大切ですね。
ホストファミリーと行動する
次に自分から積極的にホストマザーと一緒に行動しました。こういうチャンスはできるだけ一緒に行動しました。
- 映画を観ているとき
- 料理をしているとき
- 近くに買い物に行くとき
正直言って彼女の英語は完全に理解していませんでした。だから英語がうまく話せなくても大丈夫。笑顔を見せたり、身振り手振りで意思疎通を試みてみてください。なんとかなるものです。誰もが最初から完全に話せることはないからこそ、今自分が使える英語で話す努力は大切。
英語の勉強を続ける
そして最後に英語の勉強を続けました。毎日英単語を5つずつ学んでホストマザーに発音のチェックを頼むなどすれば、それが新たな会話のきっかけになったので会話のネタに困っている人にはおすすめです。
それ以外にも基本的な英語力が上がるとコミュニケーションが取りやすくなるのは当たり前ですよね。オーストラリアにいる以上これは避けては通れない道でした。
こうやって少しずつ部屋に引きこもっていた状態から脱出しました。自分の部屋から出て過ごせるようになってからは「なんとなくオーストラリアで生活していけそう」という自信がついていました。
ホームステイしているのに部屋にこもる理由

ボクの引きこもりエピソードを披露しましたが、他の多くの留学生も似たような体験をしているようです。AHNというオーストラリアのホームステイを斡旋している会社によるとワーホリ・留学生は様々な理由によって不安を感じるようですが、ボクが強く感じた理由を解説します。
ホームステイしてるのが気まずい
ホームステイは素晴らしい経験だと言われています。でも実際に始まったばかりの頃はなんだか気まずい感じがすることもあります。例えば
- ホストファミリーとの会話に困る
- 自分の時間をどこまで共有すればいいのかわからない
- 一応「自分の家」だけど、他人の家にいる窮屈感
特に日本人は他人と住むという経験をする人は少ないのでこのように感じるのは当たり前ですよね。
異文化や英語に対する不安感
異なる文化や言語と直面すること自体が大きな不安になることもあります。例えばホストファミリーと一緒に食事をするとき自分の知らない料理が出てきたらどうしますか?
- ムリしてそれを食べるのが礼儀なのか?
- 嫌なら断ってもいいのか?
- フォークで食べるのか?スプーン?
- それを英語でどう表現すればいいのか?
こんな小さなことでもすごく大きな壁に感じることがあります。これらの積み重ねでどんどん気疲れしていくわけです。
ホームステイがしんどい・やめたい
こうした困難が積み重なるとホームステイ自体が辛くなってしまうこともあります。自分の国や家族が恋しくなったり、ホームステイが終わる日が待ち遠しくなったり。そんなとき「部屋にこもる」ことで一時的にでもストレスから逃れることを選んでしまうのです。
でもこの「部屋にこもる」は一時的な解決策でしかありません。ホームステイの本当の楽しみは、新しい人々と出会い、異なる文化を体験し、新たな語学スキルを身につけること。これは理解しているけどツラい現実と向き合っていくのかという大きな課題があります。
ホームステイで部屋にこもることの副作用

部屋にこもることで少し気持ちが楽にはなりますが、もちろんデメリットもあります。
人間関係の問題
ホームステイで部屋に引きこもると人間関係にも影響を与える可能性があります。ホストファミリーはあなたを迎え入れ一緒に時間を過ごす準備をしています。だからあなたが部屋に閉じこもってしまうと心配したり、拒否されているように感じたりするかもしれません。
例えばホストマザーが作ってくれた晩御飯をあなたが部屋で1人で食べることを選んだとします。作った方としてはけっこうツラいですよね。自分の料理が嫌いだと思われてるかもしれないという懸念を生むことになります。
学習機会の損失
さらに部屋に閉じこもることで英語学習の機会を失うことにもなります。ホームステイの目的の1つは新しい文化や語学を学ぶことなので、ボクのように部屋から出でずに日本語でYouTubeばかり見ていると英語を学ぶチャンスは大幅に減ってしまいます。
ホストファミリーと一緒にテレビを観たり、会話をする時間はネイティブスピーカーと英語を使う絶好のチャンスです。それがなければ、たとえ参考書を何ページ解いたとしても、実際の会話力はなかなか向上しません。
費用がもったいない
ホームステイはもちろんタダではありません。ボクの場合は月に$1,000程度支払っていました。部屋にこもってしまうと、そのお金が無駄になってしまいます。オーストラリアで生活するための費用は日本で頑張って貯金したお金。1円たりとも無駄にはできないものでした。
精神的なツラさとお金を天秤にかけるのはナンセンスかもしれませんが、ワーホリ・留学生(特に社会人で経済的に自立している場合)にとってはオーストラリアでの生活費には頭を悩まされる問題です。
部屋にこもるのは短期的には楽かもしれませんが、色々と問題もあるということですね。
ホストファミリーと仲良くなるには?具体的な3つのアドバイス

ホームステイ中はリビングにいる
まず最初のアドバイスは部屋にこもらずリビングで過ごすことです。ホストファミリーとの交流はリビングやキッチンなど家の共有スペースで起こります。例えば、
- テレビを見ながら家族の会話に耳を傾けたり
- 一緒に料理を作って新しい料理を学んだり
- 週末のBBQに参加したり
行動をともにするのは彼らとの絆を深める絶好のチャンスです。
家族が計画している活動に自分から積極的に参加するのもおすすめです。それはあなたが家族の一員であることを示してホストファミリーと仲良くなるために役立ちます。
分かったふりをしない
分からないことがあっても分かったふりをしないことです。異なる文化や言葉に触れるとすべてを理解するのは難しいです。オーストラリアでも英語だけではなく文化的なことも含めて知らないことばっかりですよ。だからこそ分からないことがあればすぐに尋ねることが大切です。それは誤解を防いで英語も一緒に学べます。
たとえばホストファミリーが使ったスラングが分からなかったら、すぐにそれが何を意味するのか聞いてみてください。そうすれば新しい語彙を学べるし、ホストファミリーもあなたが積極的に学ぼうとする姿勢を見て嬉しくなります。
ホストファミリーのルールを守る
最後のアドバイスはホストファミリーの家のルールを守ることです。家にはそれぞれ独自のルールがありますよね。それを尊重し守ることで、その家の一員として受け入れられます。
- 食事の後は自分の皿を洗う
- 夜10時には消灯する
- シャワーは5分だけ
こんなルールがあるかもしれません。ルールを守ることでその家族の一員であるということを示すことができます。
ホームステイで部屋にこもりたくなるけど、1歩踏み出してみて

海外でホームステイをしていると自分の部屋にこもる人がいます。ボクもその1人でした。この原因は新しい環境への不安、文化的な壁、言語の問題などです。それを乗り越えるためには下の対処法によってホームステイで部屋にこもりたくなる状況を少しは打破できると考えています。
チェックポイント
自分から活動に参加し
分からないことは積極的に質問し
ホストファミリーのルールを尊重する
より充実した経験を得ることで、新しい友達を作り、新しいスキルを身につけ、違う文化に適応していくことができます。それこそがワーホリ・留学生が求めているもので、あなた自身の成長を助けるはずです。あなたがホームステイを楽しむために役立つと嬉しいです。
オーストラリアでの留学や看護師として働いている経験からオンラインで相談サービスを行っています。
- ワーホリ・留学の準備
- オーストラリアでの生活
- 英語学習の悩みなど
ご希望の方はこちらの記事から詳細をご確認ください。