海外で看護師になりたいと思っている日本の看護師さんは多いですが、どんな教材を選べばいいのか迷いますよね?
この記事ではオーストラリアの医療準備コースで使っていて「使える!」と感じた「Cambridge English for Nursing」という書籍を紹介します。
看護師になった後にこの本を読み返してみると「実際に使ってる会話や記録の書き方が出てくる!」と感心しました。ここまでリアルに作り込んでいる教材は他にないのでレベルが高いです。
このような人におすすめ
・医療英語を学びたい
・将来海外で看護師・介護士になりたい
・OETのスピーキング対策をしたい
英語のレベルによって2冊あるので、どちらの本がどのくらいの英語レベルの人におすすめかは下で詳しく解説します。
Cambridge English for Nursingの紹介
まずはこの本がどんなものなのか、選んだ理由、そして同じタイトルのものが2冊あるので、それぞれの違いを簡単に説明します。
医療英語クラスの先生が大絶賛
この本はボクが大学付属の医療英会話クラスに通っていた頃に教材として使用していた書籍です。
だからボクが選んだわけではありませんが、この本の導入を決めた先生に話を聞いてみると次のように話してくれました。
オーストラリアの看護師に必要な知識をコミュニケーションを通して学べるのよ。
後でも紹介しますが、この本は生徒同士が会話するためにとても優れた本でスピーキングが苦手な人の練習にとてもおすすめです。
著者の経歴がスゴイ
この本の著者Virginia Allumの経歴です。
- シドニーの病院で看護師経験
- クイーンズランドTAFEの准看護師の先生
- TESOL保持者(英語を第二言語として学ぶ人の先生)
このように看護師x看護教員x英語の先生というこの本を書くのにピッタリの人物ですね。
他にもOETの対策の本を出版していたり、この分野にとても詳しい人だということが分かります。
英語のレベルによって使い分ける
Cambridge English for Nursingは2冊あります。
簡単に説明すると、それぞれの本の違いは「使用している英語レベルと必要なケアの違い」です。
Pre intermediateは使われている言葉が比較的簡単で、「ADLの介助で使える英語」などを紹介しています。オーストラリアで介護士になりたい人にはPre intermediateの方で充分な内容です。
- 介護士になりたい人におすすめ
- 共感の示し方
- バイタルを取る時のコミュニケーション
- ADL介助の声掛けなど
Intermediate plusは少しだけ使われてる英語が難しくなっています。
ボクが使ったこれで勉強していたときのIELTSのスコアはバンドスコアで5程度。
日本で看護師だったので内容がわからないことはありませんでしたが、知らない単語がけっこう出てくきました。
- 看護師になりたい人におすすめ
- 申し送り
- 糖尿病指導
- 投薬時の指示の確認など
どちらにしてもそれほど専門的な医療専門用語は使われていないので十分理解できると思いますが、辞書などを片手に調べながら勉強することにはなるでしょう。
またそれぞれの書籍で内容は違うので、お財布が許すなら両方買って順番にやっていくことでより知識を得られるかと思います。
Cambridge English for Nursing本をおすすめする人
医療英語を学びたい人で、特に下のような人におすすめです。
- IELTS5.0程度(ボクが読んだときがこのくらい)
- 海外、特にオーストラリアで看護師になりたい人
- 実際に病院で使う医療英会話を練習したい人
- 海外の看護大学にいくのに実習の前に雰囲気を知りたい人
- OSCE前の予習として
「海外で看護師になりたい人用の教材」としてかなり対象は限られていると思います。
しかし、そのぐらい実践的で使える書籍になっています。
Cambridge English for Nursingを使う3つのメリット
この本を使っていてボクがが気に入っている点がいくつかあるので説明します。
スピーキングとリスニングに特化して鍛えられる
この書籍に出てくる練習問題の3割近くは読者同士のロールプレイや、話し合いです。
日本人はスピーキングやリスニングが苦手な人が多いのでそれぞれを強化することができます。
実際に臨床で使う会話を練習できる
上でも紹介したように、それぞれの章で「移乗時の声掛け」など看護師が日常業務で出会う場面を扱っています。他にも
- 点滴の投与
- 手術後の看護
- 処置の記録の方法
他の英語学習教材と大きく違う点は「英語教師の看護師によって書かれた本」なので臨床で役立つ内容ばかりになっています。
将来海外で看護師になりたい人にとってはリアルな会話を練習できる教材です。
付属のCDでリスニング強化
日本人はリスニングが苦手な人も多いのですが、それは練習する機会があまりないからだと思います。
付属のCDでは申し送りや、英文の聞き取りなどリスニングを伸ばしたい人にメリットがあります。
しかし現在CDプレーヤーを持っている人はどれだけいるのかな?とも思っています。
聞ける環境整えるのは少し難しいかもしれません。アプリなどがあれば便利なのですが…
章ごとていることで臨床で役立つ内容がとてもありがたい。
Cambridge English for Nursingのデメリット
もちろんメリットばかりではなく、いくつかデメリットも感じたので紹介していきます。
勉強パートナーがいないと効果を最大に発揮できない
上でも紹介しましたが、この本の内容の3割程度はロールプレイヤーやディスカッションです。
つまりあなたと同じ目的を持つ人が知り合いがいないと効果を最大に発揮しないということ。
ボクは学校で使っていたので生徒はたくさんいましたが、もし独学で勉強するのであればオンライン英会話などを組み合わせると最大限に使いこなせますね。
ボクもオンライン留学相談サービスをしています。「英会話の練習相手になって!」というリクエストも大歓迎ですのでご相談ください。
他にも教材が必要
この本は海外で看護師になりたい人のためのスピーキングとリスニングに特化した書籍です。
- リーディング
- ライティング
- 基礎文法
つまりこれらについては他に教材が必要だということです。
1冊の本ですべてをカバーするのは難しいので、それぞれの技能に必要な勉強方法をとる必要がありますね。
ボクがオーストラリアで看護師になるまでの勉強方法のまとめはこちらの記事を参考にして下さい。
Cambridge English for Nursingで効果的に学習する方法
Cambridge English for Nursingを医療英語クラスで使っていて効果的だと思った勉強方法を紹介します。
興味のある分野から挑戦してみる
学校ではこの本を最初から勉強するのではなく、先生が選んでより実践に必要な部分から勉強しました。
参考書も最初から始める人もいますのが、これでは最後まで続けるのは難しいと思います。
あなたに必要な部分や興味のあるから開始して最終的には一冊まるごと制覇するのがおすすめの使い方です。
間違った問題を分析する
問題集を使って独学している人に陥りがちなのは問題をクリアして終わりというパターン。
復習って手間がかかって面倒なんですよね。
でも英語を伸ばすのに1番大切なのは間違った問題を復習し、その理由を考えることだと考えています。
そしてその自分の弱点をどんどん潰していきましょう。間違った理由が
- 単語がわからなかったのか
- 文法が理解できなかったのか
- そもそも必要な医療知識がなかったのか
解けなかった理由よって対応は変わるのでぜひ問題点の修正に時間をかけてみてください。
他のオンライン英会話との組み合わせる
上でも書きましたがこの書籍はロールプレイなどが多く含まれています。オンライン英会話などを利用しながらアウトプットを意識して使い込むことで、本を最大限に利用することができます。
医療系の人におすすめのオンライン英会話は目的別に下の3社です。
- ネイティブキャンプ
- QQイングリッシュ
- HLCA
ネイティブキャンプ
定額で使い放題なのでロールプレイの相手役に定額で使い放題なのでロールプレイの相手役としてゴリゴリ使える。
QQイングリッシュ
先生の教え方が上手いのが気に入ってボクも使っていたオンライン英会話。フリートークでディスカッションができる。>>QQイングリッシュは「超」初心者より○○向け!本契約したのでレビューします
HLCA
先生が看護師資格を持っていて、医療英語に特化しているオンライン英会話なのでピッタリ
>>HLCA医療英会話を口コミ|オーストラリア現役ナースが海仲校長に直撃インタビュー
Cambridge English for Nursingレビューまとめ
海外で看護師になりたい人にとって「医療英語を専門に取り扱っている教材」を見つけるのは難しいです。
そんな医療英語を勉強したい日本の看護師さん向けてCambridge English for Nursingをレビューしました。
おすすめする理由は…
- スピーキングとリスニングに特化して鍛えられる
- 実際に臨床で使う会話を練習できる
- 章ごとに看護師に必要な基礎的スキルや知識を学べる
- 付属のCDでリスニングを強化できる
あなたの目標に合った方を選んでみてくださいね。