ホームステイには「アタリ」と「ハズレ」があるのを知ってますか?
- 新たな環境で過ごす緊張感
- 見知らぬ家庭での生活
- ホストファミリーとの相性
これらが心地よい体験となるか、それとも不快な思い出となるかはまさに運次第。
ではありません。実はホームステイの成功も失敗も一部は運に左右されますが、準備と選択次第で改善することができるんです。
この記事では「アタリ」と「ハズレ」のホームステイの特徴を深掘りし、どのようにしてハズレを避け、当たりを引くことができるのか具体的な方法を共有します。
この記事を読んでいただければ、ホームステイでの生活に対する見通しが一層明確になります。”当たり”を引き当てるための準備を始めましょう。
ホームステイの当たり・ハズレとは一体どういうこと?
海外の現地の家庭に滞在することで現地の言語や文化をより深く経験できるのがホームステイの良い所ですが、全部が全部楽しい経験ばかりとは限りません。つまりホームステイには「当たり」もあれば「ハズレ」もあるということ。ボクの体験や他の留学生の体験から当たり・ハズレのホームステイを紹介します。
こんなホームステイは当たり!住めたあなたはラッキー
まずはホームステイが「当たり」になる条件を具体的に見ていきましょう。もちろんこれら全てが叶えられるわけではないので期待しすぎるのも問題ですが…
色んな所に連れて行ってくれる
最初にホストファミリーが留学生を色々な場所に連れて行ってくれるホームステイは間違いなく当たりです。たとえばこのような家庭。
- 週末には映画館に連れて行ってくれたり
- 大きな庭でBBQをしたり
- 買い物をに誘われて一緒にメニューを考えたり
まさに映画に出てきそうなイメージ通りのホームステイになると思います。ホストファミリーの一員として扱ってくれている証拠なので、これは嬉しいですよね。
ホストファミリーと気が合う
次に「気が合う」家庭でのホームステイも大切です。これはホストファミリーと留学生が同じような趣味があったり、価値観が合ったりする場合です。例えば自分が音楽が好きでホストファミリーが音楽家だったり、音楽が好きな家庭と一緒に過ごすことで大変楽しい体験になります。またホームステイが終わった後も連絡を取り合うような関係になれたら、まさに「当たり」のホームステイ体験ですね。
家のルールが厳しくない
家のルールが厳しくない家庭でのホームステイも「当たり」でしょう。例えば
- 好きなときに外出できたり
- 深夜まで友達と話したり
- 友達を呼んで食事をしたり
その反対に「夜10時以降は絶対に騒いではいけない」「食事は家族全員がそろってから」というような厳しいルールがある家庭では自由に過ごすことが難しく、くストレスを感じることもあります。
立地がイイ
ホームステイ先の立地も重要なポイントです。語学学校に通っている間はどうしても街中に出かけることが多いので「街から近い、学校から近い、駅から近い!」このようなホームステイはとてもありがたいです。自分で出かけるときにも便利ですよね。
設備がしっかりしてる
設備が整っているホームステイ先は間違いなく魅力的です。
- Wi-Fiが整っている
- 自分の部屋にトイレやシャワーがついている
- 大きな庭があって週末はBBQができる
こういうホームステイに滞在していた同級生がいたのでとても羨ましく思っていましたが、実際には自分では選べないのでこればかりは運しだいと言ったところです。
このように色々な場面で「当たり」のホームステイ体験があります。しかしどれも自分の期待とホストファミリーの理解とがマッチして初めて「当たり」になるわけです。だからこそホームステイを始める前に自分の希望やニーズをしっかりと伝えることが大切なんです。
残念過ぎる「ハズレホームステイ」あるある7選
もちろん良いホームステイばかりではなく、期待外れな結果をもたらすこともあります。こ「ハズレ」ホームステイとされるよくある7つの例をご紹介します。
人間関係のトラブル
ハズレホームステイの1つ目は人間関係のトラブルがあるホームステイです。これは、
- ホストファミリー同士の仲が良くない
- 近所との関係が悪い
- 近所が騒音を出す
こんな生活に影響を及ぼす可能性があることもあります。ホストファミリーの両親がよく口論していたり、近所の人と喧嘩していたりすると、滞在期間中に不快な経験をすることもあります。
ホストファミリーがネイティブじゃない
ホームステイをする目的の1つはその国の言語を学ぶことです。しかしホストファミリーが英語を母国語として話さないことを気にする留学生がいることも事実です。「英語はネイティブスピーカーから学びたい」と思っている人が多いですよね。
特定の国籍の人を非難してはいませんが本来の目的が達成できないという点では残念に思うのは仕方ありません。実際にネイティブスピーカーと暮らせると思っていたのに、ホストファミリーがギリシャ人で「全然英語を使えない」と悩んでいた同級生がいました。このような事が起こる理由は下で詳しく解説します。
ホストファミリーと別のご飯を用意される
ホストファミリーと一緒に食事をすることはホームステイの醍醐味の一部です。しかし自分たちが食べるものと、留学生の食事を分けて用意しているホストファミリーがいると聞きました。

こっちは私たち家族専用の冷蔵庫だから、あなたはあっちのから使ってね。
この場合あなたが期待していた異文化体験ができないだけではなく、めちゃくちゃ感じが悪いですよね。ホストファミリーは美味しそうなローストビーフを食べている一方で自分はシンプルなサンドイッチを食べているような状況は残念すぎます。
治安が悪い地域に割り当てられる
ホームステイで気になることの1つは住む地域の安全性ですよね。ホームステイ先が治安の悪い地域だと不安に感じる人は多いはず。
ボクもそれほど治安の良い場所に滞在していなかったので夜間の外出はしませんでしたし、できるだけホストマザーと行動するようにして身の安全には気を配っていました。
ペットや小さい子どもがいる
ホームステイ先にペットや子どもがいることもあります。好きな人にとっては楽しい時間を過ごせるかもしれません。しかし
- 動物にアレルギーがある
- ペットや子どもの世話を強いられる
- 子どもの鳴き声で勉強できない
このような問題が起こると快適に過ごせるホームステイではなくなってしまいますよね。個人的な好みの問題もありますが、これもハズレになる可能性があります。
ハズレのホームステイが増えてる理由
最近ではハズレと感じるホームステイの数が増えてきています。それにはいくつかの理由があります。
留学生が増えている
コロナ禍ではオーストラリア留学生は減っていましたが、開国してからは留学生がドッと押し寄せて次のようなこととが起こって問題になっています。
- ホームステイを提供できる家庭が足りなくなる
- ホストファミリーに登録する基準が下がる
- ホームステイの質が落ちる
その結果として悪質なホームステイに当たってしまう留学生が増えるという問題が起きているのです。
ビジネスとしてホームステイをしている
ホームステイは本来、異文化交流や言語学習の場として提供されていましたが、ホームステイをビジネスとして行っているケースも増えています。
そういった家庭では家族との交流よりも「宿泊費を稼ぐ」ことが主目的となり留学生のためのサポートや交流がかなり後回しにされてしまうことがあります。できるだけ利益を増やすためにご飯の質を落としたり条件に含まれない活動などは行わないなど残念なホームステイが増えています。
文化の違いから誤解が生じる
留学生とホストファミリーとの間で文化の違いから誤解が生じることもあります。例えばホストファミリーを何でもやってくれるお手伝いさんのように見てしまい、何でもかんでも頼り切ってしまう人がいるのも事実です。
- お金を払ってるのにご飯を作ってくれない
- 部屋の掃除をして当たり前
- 学校まで送り迎えがないなんて考えられない
家庭ごとにルールが微妙に違うので期待しすぎているとホストファミリーとの間にトラブルが起こる可能性があります。留学生がホストファミリーへのハードルを上げすぎることも「こんなハズじゃなかったのに…」と残念に思ってしまう1つの原因になります。
【体験談】ホームステイでの当たり・ハズレエピソード
ボク自身のホームステイの経験から良かったこと、残念だったことを紹介していきます。
オーストラリアの文化を学べた
ボクがホームステイをしたのはオーストラリア人の家庭でした。ホームステイを通じてリアルな生活を身近に感じることができました。たとえば一緒にオーストラリアン・フットボールを観たり、バーベキューを楽しんだり、オーストラリア特有の祝日や過ごし方を経験したりと、ここでしか味わえない体験が溢れていました。
異国で初日から家がある安心感
海外に行くときに1番心配なのは「どこに住むか?」という問題ですよね。ホームステイでは、その問題が最初から解決されているので多くの人におすすめです。初めて足を踏み入れた異国の地でも1日目から自分の部屋があるという安心感は大きいです。
英語を練習できた
「ネイティブスピーカーとどんどん話して英語の勉強をしたい」と思っていたボクにとってホームステイは最高の環境でした。毎日の生活の中で自然と英語に触れることができ家族との会話を通じてリアルな英語を学ぶことができました。
日本でも英語だけの環境を作ることは不可能ではありませんが「テレビをつけても、ご飯を食べていても英語しかない」という環境はホームステイをしなければ手に入らないと思っています。

でも全てがいい経験だったわけではありません。
食事がヤバい
ホームステイで提供された食事は想像していたものとは全く違いました。特に朝食に出されるベジマイト(オーストラリア特有の苦くてしょっぱいペースト)には慣れるのに時間がかかりました。また普段日本の食事に慣れているボクにとって「パン、イモ、マメ」が基本の食事は辛かったです。
街・最寄りの駅から遠い
ボクががホームステイをした家は残念ながら駅からも街からも遠い場所にありました。そのため自由に街へ出ることが難しかったです。公共交通機関が日本ほど時間通りで本数が多くはないため不自由さを感じました。
このように感じたのは特にオーストラリアに来てから間もない時期だったことも影響していると思います。
- 切符の買い方
- 時刻表の見方
- 迷ったときに人に聞けない
このような体験がより一層、郊外に暮らすことの不便さを強調していたように感じます。
治安の悪い所
残念ながらホームステイ先の地域は治安が良くないところでした。夜間の外出は避けるようにと初日にホストファミリーから忠告を受けたこともありました。ホームステイのエリアを指定することはできないので、これだけはどうしようもないことなのかもしれません。
ホームシックになった
異国の地で家族と離れた生活をするとどうしてもホームシックになることがあります。特に初めてのホームステイで自分の文化とは全く違う環境に身を置いたときは気まずさと孤独感を感じることもしばしばでした。
「ホームステイは紛れもなく素晴らしい体験」ですが準備と理解が必要だと感じました。これからホームステイをする方にボクの体験が参考になれば幸いです。
ホームステイでハズレを避けるための3つのアドバイス
どんなホームステイが「アタリ」「ハズレ」かを紹介してきましたが、誰もハズレホームステイを引きたくはありませんよね?ここではハズレを避けるための具体的な方法を説明します。
リクエストが全て通らないことを理解する
現実的にはホームステイで自分の希望が全て叶うことはほとんどありません。例えば「庭があってプールもついてて、駅近の大きな家」を希望してもそんな家はほとんど見つからないでしょう。
ここで大切なのは「自分のリクエスト通りのホームステイを見つけるのは難しい」ことを理解することです。ハードルを上げすぎて高望みしすぎるとガッカリな未来しか待っていません。上で紹介したようなホームステイが多いことを知っておくだけでも心の準備になります。
それでもしっかりリクエストする
しかし、その一方でホームステイ先に希望をしっかりと伝えることも重要です。あなたが心地よく過ごすために必要な最低条件を明確にするためです。ホームステイを申し込む際に下のことは説明するようにしましょう。
- ペットの可否
- 子供の可否
- 食事制限やアレルギーの有無
- 喫煙
ペットの可否
あなたが動物アレルギーを持っていたりペットに抵抗感がある場合、事前にホストファミリーに伝えておきましょう。逆に動物が大好きでペットがいる家庭を希望するなら、それも伝えると良いでしょう。
子供の可否
子供がいる家庭は賑やかで楽しい反面、静かな環境を好む人には向かないかもしれません。あなたが子供がいる家庭を希望するかどうか、事前に伝えることが大切です。
食事制限やアレルギーの有無
自分がベジタリアンであったりアレルギーを持っている場合、ホストファミリーには必ず事前に伝えておくべきです。健康を守るためにとくに大切な項目でもあります。
喫煙
あなたがタバコを吸うまたはタバコの煙に抵抗感がある場合もホストファミリーに伝えておきましょう。
長期契約はしない
ホームステイをする期間はあなた次第ですが、多くのワーホリ・留学生は1~3か月程度滞在するようです。長期間契約をしてしまうと変更やキャンセルが必要になったときに手間になりますし「自立して生活する」という気持ちも阻んでしまうことになります。
ボクの場合は3か月間ホームステイをして、その間に次に住む場所を探したりして延長することはありませんでした。3ヵ月でも同級生の間では長い方で「少しホームステイしすぎたかな」とも感じました。
ハズレのホームステイを引いたらどうすべき?
ホームステイでハズレの経験をしてしまった場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?具体的な対処方法をご紹介します。
コミュニケーションをとる
ホームステイで問題が起きたときには率直なコミュニケーションを取ることが1番重要です。ホストファミリーに対して自分の意見や感じていることを遠慮せずに伝えましょう。
相手に対して丁寧な言葉遣いや尊重の意を示すことは大切ですが、不快に思っていることがあれば素直に伝えることで問題解決の糸口が見つかることもあります。この辺の話しにくいことも話すべきという文化は、オーストラリアにあって日本にはないものだと思っています。
諦める・我慢する
ハズレのホームステイを引いたとしてもすべての問題を解決することは難しいかもしれません。その場合は「割り切って諦める」ことも必要です。自分の力で解決できない問題や変えられない状況に直面した場合は、前向きに受け入れ他の良い面に焦点を当てるようにしましょう。
ボクの場合だとホストマザーのご飯があまり美味しくなかったのですが「そのお陰でオーストラリア人のリアルな生活を知れた」と今では笑い話になっています。近くの日本の商品を売っているお店も見つけましたし、自分に合わないものを遠ざけるよりも1つの経験として受け入れることも大切ですね。その時はツラいですけど。
エージェントと学校に相談する
ホストファミリーとのコミュニケーションに問題がある場合は、エージェントや学校が調整役となって解決を図ってくれる場合もありますが基本的には個人間の問題なので自力で解決することになります。
どうしても深刻な問題のあるハズレのホームステイを引いた場合、まずは担当のエージェントや学校のスタッフに相談しましょう。彼らは経験豊富で似たような問題に取り組んでいるので、適切な助言や解決策を提案してくれます。
ホームステイでハズレを避けて当たりを引くために
ホームステイには「当たり」と「ハズレ」が存在します。当たりのホームステイはあなたの留学生活を豊かにし、一方ハズレはストレスをもたらしますがそこから学べることもたくさんあります。
ハズレのホームステイは具体的にしたのようなものがあります。
- 人間関係のトラブルを抱えている
- ご飯のクオリティが低い
- 治安が悪い場所に住んでいる
このようなホームステイが増えている背景にはビジネス目的でホームステイをしている家庭が増えていて質が低下していたり、そもそも良い・悪いの判断基準が日本人と異なることとが理由です。
ホームステイの成功は単なる運任せではなく、事前にリクエストをしっかりと伝えること、ハズレの場合でも諦めずに変更してもらう事で対応することができます。
もしもの時のための具体的な対処法がわかったことで、あなたの留学生活に対する不安も少なからず軽減されたと思います。あなたののホームステイがいい体験になる助けになれば嬉しいです。
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