オーストラリアで看護師になりたいけど、難しくてたくさんの看護師さんが困っているようです。
「私が看護師になる時はもっと簡単だった」とオーストラリアの看護師先輩たちは言ってた。今、オーストラリアで看護師になろうとしてる人のツイートを見てると、自分も同じことを思うほど難しい。年々難しくなって「ナース必要と思ってる?」とツッコミたくなる。今頑張ってる人、ホントお疲れ様です
— ダッシュ/オーストラリア留学した看護師 (@AusNurseDash) August 24, 2022
この様なツイートをして反響があったので、詳しく説明していきます。
コロナで国境が閉ざされて物理的に移住できなくなってだいぶたちました。それ以外にもオーストラリアで看護師になるにはいくつかのハードルがあります。
- コロナの影響で入国できない
- 英語が思った以上に伸びない
- 永住権が取れなくて住めない
ボクは留学する以前は英語が全く話せなかったので、生活、大学、仕事と不安は山積みでした。
しかしオーストラリアに移住して10年目。現在はなんとか看護師として働いています。
簡単に「オーストラリアで看護師になれるからおすすめ!」なんて言えませ。
が、日本で看護学生だった頃や、看護師1年目のことを考えると少しは難易度が下がるのかなと考えています。
この記事ではオーストラリアで看護師になるのが難しい3つの理由を紹介します。留学を考えてあなたが今からできる対策もボクの経験から書いていきます。
今は時期的にも難しいかもしれません。しかしこの記事を読んで留学が再開された時の助けになればと思ってまとめています。計画的に進めれば大丈夫です。1つずつやっていきましょう。
2022/8 人手不足な状況について追記しました。
2023/1 永住権を取るまでの時間短縮について追記しました。
オーストラリアの看護師になるのが難しい理由
この記事を読んでもらっているほとんどの方は看護師さんだと思うので、日本で看護師として働く大変さはご存知だと思います。
しかしオーストラリアで看護師になることも日本とはまた違った難しさがあります。ここではそれら3つのハードルを解説します。
- 留学生が入国できない
- 看護師になるまで時間がかかる
- 英語のテストが難しすぎる
留学生が入国できない
現時点2021年11月では日本とオーストラリアの国境はかなり限定的で、ほとんど誰も行き来ができない状況です。
2022/8 追記:オーストラリア内で看護師、アシスタントナースが不足しているので状況は大きく変わってきています。今後規制が緩和されると、ますます人手が必要になりそうですね。
2023/1 追記:オーストラリアの国境は開いたので留学生は入ってこれる状況です。これまでは永住権の審査に時間がかかっていましたが(ボクは3か月ほど)、同僚は審査から1週間で永住権を受け取りました。政府は喉から手が出るほど看護師が必要なんですね。
もちろん留学生も入国できません。今はこれが1番大きな障害ですね。ボクたちも帰国なんかできない状況で日本が恋しくなってます。
しかし、やがて状況は変わります。
- コロナとの向き合い方の変化
- ワクチン接種率の増加
- 感染者数の減少
こういう結果の積み重ねでオーストラリアも徐々に留学生を受け入れ始めるでしょう。
オーストラリアの経済にとって外国から移住してきてくれる人はお金をたくさん使ってくれる大切な「お客さん」です。
留学生の受け入れを優先するというウワサもあるので動向を見守るしかありませんね。
ボクが留学を決意してから出国するまでに、もっとやっておけばよかったと思ったことの一つに情報収集があります。
留学エージェントに加えて、ツイッターやブログでもオーストラリアの状況を発信している人がたくさんいるので探してみてください。
看護師になるまで時間がかかる
2つ目のハードルは看護師になるまで再び長い学生生活が待っていることです。
日本では最短ルートで高校卒業後3年もしくは4年で看護師になれますが、オーストラリアでは少し違います。
- オーストラリアで看護師になる方法
- 日本の専門学校卒業→3年生の大学の2年目に編入(←ボクはコレ)
日本の大学卒業者→看護師登録のためのテストを受ける
日本での経験なし→ 3年生の大学
ボクのように日本で看護学校を卒業した人は、単位が認められれば大学の2年目に編入できて2年間。
もちろん英語レベルが基準に達していない場合は追加で必要ですが。
日本の看護大学を卒業している人は、NCLEXという学科試験とOSCEという実技試験をクリアすれば看護師に登録できます。これがまた大変なんですが…
そしてもちろん日本で看護師の経験がなければ、3年生の大学に通うというオーストラリア人と同じ道をたどることになります。
「ほんの数年ガマンすれば」と思うかもしれませんが、一度社会人になってからもう一度学生に戻るというのは精神的にも経済的にもけっこう大変です。
必要な時間の長さという面でもオーストラリアで看護師になるのを難しくしていますね。
英語を話せるようになるのが大変
日本人の多くは英単語や文法をよく知っています。
中学、高校、大学に最近は小学校でも英語教育が行われているので、慣れ親しんでいる人も多いでしょう。
しかし実際に外国人と対面した時に話せますか?それを仕事で使えるレベルにまで磨いていくとなるとハードルは一段と上がります。
ボクがオーストラリアに来た当初は単語を少し話せるぐらいでしたが、4年間ミッチリ勉強して今は看護師として働けるようになっています。
もちろんあなたも勉強すれば話せるようになりますよ。
オーストラリアの看護大学を卒業するためのカギは、日本でどれだけ英語のレベルを上げてくるかということです。授業の理解度も上がりますし、生活もとても楽になりますよ。
オーストラリア看護師の難易度の高さへの対策
現時点でオーストラリア留学はとても難しいものに見えているかもしれません。しかし1つずつ問題をクリアしていけば必ず看護師になれます。
そのためにできることはたくさんありますが、特に重要だと思う3つを説明します。
英語の勉強をしておく
英語の条件をクリアすることもオーストラリアの看護師になるためには大きなハードルです。
しかし英語の独学はなかなか続きません。その理由としては「何から始めればいいのか分からないから」
ボクも単語帳を丸暗記していて使わない英語に時間を費やしていた時がありました。
特に日本にいる間から医療英語を学ぶにはしっかり道を示してくれるプロのサポートが必須だと思っています。
効率的に医療英語を学ぶためにも習慣化をしっかり手助けしてくれるHLCAのオンラインスクールは役立ちます。
無料体験レッスンをやっているので試してみてください。
現役豪ナースがHLCAの口コミ!医療英語オンラインスクールの校長に直撃インタビュー
留学費用を貯める
留学と聞くとお金がかかりそうなイメージがありませんか?
え!?オーストラリア看護留学って1,600万円?費用の内訳を大公開!でも詳細に費用を出しましたが、生活費や学費など全て合わせると6年間で約1,600万円かかりました。
もちろんオーストラリアに来てからはアルバイトができるので、全てを貯金する必要はありません。
しかしアルバイトに精を出しすぎて単位を落としてしまった!なんてことにならないように、勉強に集中するためには貯金があるに方がいいですよ。
日本の周りの看護師さんを見ているとけっこう浪費癖のある人も多いので計画的に留学費用は貯金していきたいですよね。
長期視点で計画を立てる
大きなことを達成するには、あらかじめ計画を立てることがとても重要です。
ボクの場合は2012年に移住しで2017年に看護師の登録ができたので、合計で6年ほどかかっています。この間にやらなければならないことは次から次へと出てきました。
目の前の忙しさに流されて、目標を見失わないために大まかな留学の流れを計画しておくことがめちゃくちゃ大切になります。
これは留学エージェントにチカラを借りるのが1番です。自分では分からないことが多すぎて時間を無駄にしてしまいガチです。できる部分はプロに任せてあなたは、あなたしかできないことに注力しましょう。
>>【9割以上が満足】iae留学ネットの評判まとめ!留学経験者が解説
留学前にできる大切な準備と言えば英語を学ぶことも忘れてはおけません。
オーストラリア看護師には難しだけのメリットがたくさん
オーストラリアの看護師になる難しさを説明してきましたがそれを乗り越えるメリットもあります。
それは次のようなことです。
- ワークライフバランスをとれる
- 働く人の権利が守られている
- 職場の問題への取り組み
ワークライフバランスをとれる
メリットの1つは「ワークライフバランスをとれる」ことです。
仕事以外のことにも時間を使えるとも言えます。
日本では「正規雇用されて、夜勤は月6回。それを65歳まで」という働き方が良い雰囲気があります。
まだまだ1つの会社で働くことに美学を感じている人も多いはず。
これを否定する気はありませんが、ボクは自分の人生は自分で決めたいのでオーストラリアの働き方に満足しています。
- 食事は絶対に家族と食べる
- 自分の時間も大切にする
- 友達と趣味に打ち込む
このようにワークライフバランスをしっかり考えて、人生の舵をとる人が多いように感じます。
社会全体でもこの考え方が受け入れられているので、居心地がとてもいいです。
オーストラリアで働く方がのびのびと人生を楽しめていると思っています。
働く人の権利が守られている
オーストラリアには日本には見られない、労働者に優しい制度がいくつもあります。
- 給料が支払われる休暇
- sick leave:病欠
annual leave:有給休暇
study leave:勉強休暇
この他にも色々な種類の休暇があります。
病欠や有給は日本にもありますが、問題はとても取りにくいこと。
「上司の顔色を伺って、スタッフの力量を考えながら恐る恐る取る」なんてことはありません。
自分が必要だと判断したら取る。
社会全体が「人の権利を守る意識」が強いので成り立っています。
この様な環境で働けるのはありがたいですね。
職場の問題への取り組み
日本の職場でよく問題になるのは下のようなことです。
- 厳しすぎる上下関係
- いじめ
- ハラスメント
- 差別
こんなツイートを目にしました。
この師長がやってることは上で紹介した職場でのタブー「上下関係、いじめ、ハラスメント、差別」のすべてが当てはまっていますね。
オーストラリアでは当然ですが、日本でさえ労基に持ち込むと問題として捉えられるはず。
本来回復したスタッフをフォローはずの上司からこんな扱いを受けて、この看護師の方はとてもショックだったと思います。
ただでさえ大変な仕事なのに人間関係によるストレスは看護師をさらに追い込む。
オーストラリアではこれら職場での問題に取り組むために毎年教育の機会があります。
そのお陰か働き手もハラスメントなどに対する意識は高く、何か起きればすぐに声をあげるようになっています。
働きやすい職場作りのルールが整っているのもオーストラリア看護師のメリットですね。
オーストラリアの看護留学は難易度高いけど不可能じゃない
オーストラリアで看護師になることが難しいと感じている人に向けて、その原因と対策をまとめてきました。
日本にいる間にやっておくことをおすすめするのは次の3つです。
- 英語の勉強をしておく
- 留学費用を貯める
- 長期視点で計画を立てる
大変で長い道のりになりますが、あなたの夢が叶うように応援しています。